退行催眠
階段をイメージしてと言われた時に一番最初に浮かんだのは何故かマイクラの世界で、シングルでやったときにみつけた洞窟だった。
先生に、雑念が出てきて階段がイメージできないが、洞窟ならあると言った。
そのまま続行していいと言われたので脳内でその洞窟を思い出しながら中へ進んだ。
私を探しながら進む
毎回思うことだがそんなの出てくるわけがない、出てきてもただの想像だと思う。
しかし、いつも想像していなかったことが起こるのだ。
しばらく探してみたが何も出てこない、何もイメージできないし無理だと言うが、促されて、洞窟の中で私を呼んでみる。
最初はぼんやりしたイメージだったが、だんだんハッキリとしたイメージになり、自分自身を遠くから眺めるイメージが自分自身の目線に近づいてくる。
洞窟内で自分の声が響き、その後なにか上の方から声が聞こえる
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだと叫んでいるのを感じ、背筋がゾクっと冷たくなるのを感じた。
だんだん声が大きくなって、近くにいることがわかる
近くにいるが、まだ見ることも触ることも出来ない。
いやだいやだという声は泣いているように聞こえるし、怒っているようにも聞こえる。
さらに声をかけて近くに行こうとすると、イメージが上からだんだんこちらへ降りてきて、私の姿が見えるようになった。
私は石のブロックで囲まれていて、狭くて暗く寒いところで裸でうずくまって泣いていた。
どうしたらいいのかわからず、いろんな声をかけるが、次第に声をかけてはいけない、近付いてはいけない存在に思えて声をかけるのをやめた。
物珍しく、しばらく眺めていた。
石の中にいるのだが、見ることは出来る。簡単に助けることが出来るのだが、あまりにも繊細で近づく事ができない。
一瞬、石の中の私と顕在意識の私が重ね合い、寂しい!来ないで!という強い感情が溢れ涙が出た。
いやだいやだといっていたのは、寂しいのはいやだというのと、近付かれるのもいやだという二つの相反する思いだった。
本当に一瞬だったが、激しい感情が津波のように襲ってきて、動悸が激しくなり、これ以上は無理だと思った。
石の中の私はあまりにも繊細で、これ以上顕在意識の私が関わると消えてしまうと思った。
ただ、その存在を認識していなかったので、しっかりと記憶に刻んでから洞窟を出た。
目を開けると、私も先生も泣いていた。
帰りにお酒を飲んで帰ったら、なんだか感情が高ぶって泣いてしまった。
一瞬重なった時の激しい感情が忘れられず軽いトラウマのようになっているみたいだ。
感じてしまっては生きられないので、自己防衛としてその感情を解離させているが、解離しすぎてしまうと死にたくなってしまうらしい。
解離している感情にダイレクトにアタックするのは少し荒療治な感じはするが、一番手っ取り早い気もする。